- キーワード:エルニーニョ
- トレンド発生時刻:2026年04月28日 03:50
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2026年4月21日に気象庁が発表した3か月予報で5〜7月にかけて全国的に平均気温が平年より高い見込みが示されたことに加え、4月24日には世界気象機関(WMO)が「エルニーニョ現象が早ければ5月にも再発生する可能性がある」と公式発表しました。ホルムズ海峡封鎖による日本のエネルギー危機という社会情勢も重なり、「エルニーニョ」が急上昇トレンドとなっています。
WMOが警告「5月にもエルニーニョ再発生」
WMOの発表によると、太平洋の赤道周辺海域で海面水温が急速に上昇する明らかな変化が観測されており、5月から7月の間にエルニーニョ現象が発生する可能性が高いとされています。エルニーニョは太平洋の中東部で海面水温が周期的に上昇する現象で、通常9〜12カ月間続き、世界の気温や降水パターンに広範な影響を及ぼします。
地域別の影響としては、南米南部・米国南部・アフリカの角の一部・中央アジアでは降雨量が増加する可能性がある一方、オーストラリア・インドネシア・南アジアの一部では干ばつを引き起こす恐れがあるとされています。
専門家が警鐘「ジャイアント・スーパーエルニーニョ」の脅威
三重大学大学院教授の立花義裕氏は、今年の夏について「観測史上いちばんの猛暑になる可能性がある」と予測しています。その原因として挙げるのが「スーパーエルニーニョ現象」の発生です。
スーパーエルニーニョとは、熱帯の海面水温が通常のエルニーニョの約2倍、平年より3〜4℃高くなる状態を指します。通常のエルニーニョでは日本は冷夏になることが多いものの、スーパーエルニーニョでは日本も例外なく猛暑になるとされています。
「スーパーエルニーニョが一度起きると、何年も続くんです。起きるたびに、階段を上るように、気温がどんどん上がっていく。今年も猛暑になってしまったら、昨年を超える猛暑になると予想できるわけです。いわば”ジャイアント・スーパーエルニーニョ”ですね」(立花義裕氏)
過去の発生事例として2023年と2015年が挙げられ、いずれも翌年まで猛暑が継続しています。立花氏は、最高気温が40℃を超える日が常態化する可能性を指摘しています。
梅雨明け後に暑さ急変?「インド洋ダイポールモード現象」にも注目
気象予報士の白石圭子氏は、エルニーニョだけでなく「正のインド洋ダイポールモード現象(IOD)」にも注目すべきだと指摘しています。エルニーニョ現象の発生に伴い、インド洋熱帯域の南東部(スマトラ島沖付近)で海面水温が平年より低くなる一方、西部では相対的に高くなるこの現象が発生する可能性があり、JAMSTEC(海洋研究開発機構)などの長期予測でもその可能性が示唆されています。
今年の気温推移の見通しは以下の通りです。
- 6月にかけて:インド洋の海面水温が低めに推移し、気温上昇が一時的に抑えられる
- 7月:梅雨明けが早まり、気温が急上昇するおそれ
- 8月以降:厳しい暑さが続き、正のIODが発達した場合は秋にかけて残暑が長引く可能性
最初の分岐点は、初夏にかけてインドネシア・スマトラ島沖で南東貿易風が強まるかどうかとされており、気象予報士たちはインド洋での風や対流の変化にも注視しています。
エネルギー危機と猛暑の「複合リスク」
今年特有の深刻な問題は、ホルムズ海峡の事実上の封鎖によるエネルギー危機と猛暑が同時に到来する可能性があることです。電力不足でエアコンが使えなくなる事態も懸念されており、立花氏は建設業などでの早朝4時からの「早朝シフト」の導入や、学校での暑さによる「計画休校」が現実になる可能性にも言及しています。
食料への影響も見逃せません。2023年の猛暑では高温により一等米の比率が59.6%と2004年以来最低水準まで落ち込み、これが「令和のコメ騒動」の一因となりました。今夏さらなる猛暑となれば、食料供給への打撃も深刻化する恐れがあります。
4月13日に資源エネルギー庁はエコドライブの呼びかけなど”お得情報”の発信による石油需要抑制方針を示しましたが、立花氏はこの対応について「あまり意味がない」と批判し、化石燃料依存からの「エネルギーチェンジ」の重要性を訴えています。
この夏に向けて私たちが備えるべきこと
エルニーニョの再発生、スーパーエルニーニョへの発達、インド洋ダイポールモード現象の連鎖、そしてエネルギー危機――。これらが複合的に重なる今夏は、例年以上の備えが求められます。気象庁やWMOの最新情報を注視しつつ、熱中症対策や電力消費の見直しなど、早めの準備を進めておくことが重要です。
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