- キーワード:円高
- トレンド発生時刻:2026年02月12日 12:30
- キーワードボリューム:5,000 中📈
2026年2月12日午前の東京外国為替市場で、ドル・円相場が153円44銭から152円38銭まで急落し、約1円の円高が進行しました。
前日11日にも米雇用統計発表後に約10分間で2円弱の乱高下が発生しており、為替市場の激しい変動が注目を集めています。
2025年10月から続いてきた「高市トレード」と呼ばれる円安・株高の流れが転換点を迎えた可能性があり、市場関係者の間で今後の方向性に関心が高まっています。
FRBの利下げ観測がドル安を後押し
円高進行の背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ余地が改めて意識されたことがあります。
米金利安・ドル安に振れやすい地合いが形成され、東京市場でもドル売りの流れが強まりました。
さらに、中国による米国債保有の制限に関する報道などもドル売り材料として加わり、ドルの上値を抑える展開となっています。
あおぞら銀行チーフマーケットストラテジストの諸我晃氏は、ドル売り地合いに加えて「円が全面高の展開」になっていると指摘しています。
高市首相の発言が「高市トレード」の巻き戻しを誘発
今回の円高の最大の要因とされるのが、高市早苗首相が2月9日の会見で示した姿勢です。
高市首相は会見で財政規律を守る姿勢と円安を容認しない姿勢を明確にしました。
この発言を受け、2025年10月から続いてきた「高市トレード」と呼ばれる円安・株高ポジションの巻き戻しが加速しています。
みずほ証券チーフ為替ストラテジストの山本雅文氏は、この動きについて次のように分析しています。
衆院選というイベント通過もあり、高市トレードが巻き戻される形で、いったん利益確定が入っている。トランプ米大統領の就任前後と似たような状況で、期待で買い、いったんポジションを落とそうということだ。
また山本氏は、消費減税の話も夏前にと言及されており、新たな見解が出るまでに時間がかかることも利益確定の動きにつながったと指摘しています。
前日の乱高下が示す市場の転換シグナル
2月11日には、強めの米雇用統計が発表された後、ドル・円が154円後半に急伸しました。
しかしその後、わずか約10分の間に152円後半まで2円弱急落するという激しい乱高下が発生しました。
諸我氏はこの動きについて、以下のように述べています。
前日の米雇用統計後すぐにドル売り/円買い方向に切り返したのをみると、かなり円買いが入っているイメージがある。
日米でのレートチェック観測もあり、ドル高追いには慎重な姿勢が広がっています。
三村財務官も「為替、引き続き高い緊張感を持って注視している」「米国当局とも緊密に連絡をとっている」とコメントしており、当局の警戒感がうかがえます。
「日本買い」の兆しと今後の注目ポイント
注目すべき変化として、株高とともに円が買われるという従来とは異なる動きが見られています。
諸我氏は「日本買いの動きが少し入ってきている可能性を見ておいた方がいい」と指摘し、海外勢が為替ヘッジなしで日本株に投資している可能性にも言及しています。
今後の市場の注目ポイントは以下の通りです。
- 高市政権の政策運営:積極財政の行方と消費減税の具体化時期
- 日銀の3月利上げの有無:次の金融政策テーマとして意識
- 日銀審議委員の人事:リフレ派が据えられるとの警戒も
- 152.10円のサポートライン:割り込めば150円までの調整も視野
山本氏は、高市政権が円高基調を望んでいないとみられることなどから、ドルは再び155〜160円のレンジに回帰するとの見方を示しています。
一方で諸我氏は、152.10円を割り込んだ場合は150円程度までの調整もあり得るとの見方を示しており、識者の間でも今後の方向性については意見が分かれている状況です。
為替市場は当面、高市政権の政策と日銀の金融政策を見極める神経質な展開が続きそうです。
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