- キーワード:トランプ大統領
- トレンド発生時刻:2026年02月28日 16:50
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2026年2月27日、トランプ大統領のAI軍事活用政策を巡り、米AI企業2社の明暗がくっきりと分かれる事態が発生した。
OpenAIが米国防総省と機密システム向けAIモデルの提供で合意した一方、アンソロピックは国防総省と決裂し、トランプ大統領から全連邦機関での技術使用停止を指示されるという異例の強硬措置を受けた。
同日に集中して報じられたこの対照的な展開が、「トランプ大統領」の検索急上昇を引き起こしている。
OpenAIが国防総省と合意──機密システムへのAI提供へ
OpenAIのサム・アルトマンCEOは2月27日、X(旧ツイッター)への投稿で、同社のAIモデルを米国防総省の機密システムで利用することで合意に達したと明らかにした。
この合意には安全面の制約が設けられており、人間の判断が介在しない完全自律型兵器に自社のAIを使わないことなどが含まれている。
トランプ政権がAI分野への積極的な投資・活用を推進する姿勢を示す中、今回の合意はその政策的流れと密接に関連しているとみられる。
アンソロピックは国防総省と決裂──安全制約の解除を拒否
一方、同じく国防総省との交渉を進めていたアンソロピックは、まったく異なる結末を迎えた。
国防総省はアンソロピックに対し、AIの軍事利用に関する制限措置の解除を求め、2月27日を期限に設定していた。
これに対し、アンソロピックのダリオ・アモデイCEOは2月26日、国防総省の要求には応じられないと表明。
同社の技術には自律兵器や米国内の監視活動に使用されるのを防ぐ安全対策が組み込まれており、その解除は受け入れられないとの立場を示した。
アンソロピックは昨年、国防総省から最大2億ドル相当の契約を獲得していたが、この決裂により関係は一変した。
トランプ大統領が全連邦機関に使用停止を指示──異例の強硬措置
決裂を受け、トランプ大統領は2月27日、全ての連邦政府機関に対してアンソロピックの技術使用を停止するよう指示した。
使用停止には6カ月間の移行期間が設けられるとされたが、アンソロピックが移行に協力しない場合について、トランプ氏は次のように強く警告した。
大統領の全権限を行使して、同社に順守を義務付け、重大な民事および刑事上の結果を伴わせる
さらにトランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、アンソロピックの技術について次のように述べた。
われわれは必要としておらず、望んでいない。二度と取引するつもりはない!
「サプライチェーン上のリスク」指定──ファーウェイと同等の扱い
ヘグセス国防長官はさらに、アンソロピックを「サプライチェーン上のリスク」に指定する計画を発表した。
この指定により、請負業者が国防総省からの業務受注の一環としてアンソロピックのAIを導入することが禁止される可能性がある。
注目すべきは、この措置が通常、敵対国のサプライヤーに対して行われるものだという点だ。
過去には中国の華為技術(ファーウェイ)を国防総省のサプライチェーンから排除するために使われた実績があり、米国のAI企業に対して同様の措置が適用されるのは極めて異例といえる。
政府契約を専門とする弁護士フランクリン・ターナー氏は、この指定がもたらす影響について次のように指摘している。
- 政府とのビジネスに存亡の危機をもたらす可能性がある
- 民間企業との関係にも悪影響を及ぼしうる
- アンソロピックが法廷で異議申し立てを行う可能性がある
鮮明になったトランプ政権のAI政策──協力か排除か
今回の一連の出来事は、トランプ政権のAI政策の方向性を鮮明にした。
軍事利用に協力的な企業は優遇し、安全制約を優先して政府の要求に応じない企業には強硬な制裁措置で対応するという姿勢が明確に示された形だ。
OpenAIは安全面の制約を設けつつも国防総省と合意に達した一方、アンソロピックは自社の安全基準を譲らず決裂し、結果として連邦機関からの全面排除という厳しい処分を受けた。
アンソロピックが法廷闘争に踏み切る可能性も指摘されており、AI企業と政府の関係、そしてAI規制のあり方を巡る議論は今後さらに激しさを増すことになりそうだ。
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